このチュートリアルは、Platio Studioへログインしてテンプレートからミニアプリを作成し、データビューアーとPlatioアプリからレコード操作ができる方を対象にしています。
このチュートリアルでは、複数のデータポケット間でデータを参照するレコード選択フィールドについて解説します。
あるデータポケットAから、マスターデータとする別のデータポケットBのレコードを参照して値を取得したいときに、レコード選択フィールドを使うと別のデータポケットBのフィールドをリスト選択のように参照して選択できます。
このチュートリアルでできること
- 空のミニアプリを作成して複数のデータポケットをレコード選択フィールドで連携させる
- フィールドの初期値でレコード選択を利用して自動で値を設定する
※このチュートリアルは、レシピ集「マスターデータから複数の値を取得して設定する」の手順と操作と詳しく解説した内容で、流れを動画で確認できます。
チュートリアル開始
例として下図のようなミニアプリ「車両情報管理」を作成してデータポケット「車両管理」「走行距離入力」を作成し、「走行距離入力」データポケットから「車両管理」データポケットの「車両コード」フィールドをレコード選択フィールドで選択する構成にします。
ガイド「初めてのPlatioチュートリアル1」「初めてのPlatioチュートリアル2」ではテンプレートからミニアプリを作成しましたが、このチュートリアルではテンプレートを使わずに最初から新しいミニアプリを作成します。
「車両情報管理」ミニアプリを作成
Platio Studioでの操作手順は以下になります。
- Platio Studioへログインして右上の「ミニアプリを作成」をクリック
- 「空のミニアプリから作成」を選択し、ミニアプリ名を入力して完了
空のミニアプリが作成されます。
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-1(約35秒:音声無し、字幕なし)
「車両管理」データポケットを作成
以下の構成で、レコード管理タイプのデータポケットを作成し、フィールドを追加します。
車両管理データポケット(マスター用)
・車両コード:テキストフィールド
・車両名:テキストフィールド
データポケット編集画面でフィールドを編集します。操作手順は以下になります。
- 「データポケットを作成」をクリックし、タイプがレコード管理のデータポケットを作成
- データポケット名を設定(Enterキーで確定)
- フィールドのメニューから、画像フィールドを削除して、テキストフィールドを複製
- テキストフィールドの名前を「車両コード」「車両名」に変更(Enterキーで確定)
- 「保存」をクリックしてデータポケットを保存
- 画面左上のミニアプリ名をクリックしてミニアプリ編集画面を表示
続けてデータポケットを追加するのでミニアプリ編集画面へ戻りました。
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-2(約1分15秒:音声無し、字幕なし)
以上で「車両管理」データポケットが完成です。
「走行距離入力」データポケットを作成
次に、以下の構成でレコード作成タイプのデータポケットを作成します。
走行距離入力データポケット(記録用)
・記録日:日付フィールド
・車両コード:レコード選択フィールド
・車両名:テキストフィールド
・今回のメーター値:数値フィールド
Platio Studioでの操作手順は以下になります。
- 「データポケットを追加」をクリックして作成し、タイプがレコード作成のデータポケットを作成
- データポケット名を設定(Enterキーで確定)
- フィールドのメニューから、画像フィールドを削除
- フィールドのメニューから「フィールドを前に挿入」を選択して日付フィールドを追加し、フィールド名を「記録日」に変更
- 追加アイコン「+」から数値フィールドを追加してフィールド名を「今回のメーター値」に変更
- 元のテキストフィールド名を「車両名」に変更
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-3(約1分30秒:音声無し、字幕なし)
※動画では、フィールドの追加画面でフィールドを選択し、スクロールして下部の「追加」をクリックしていますが、フィールドのダブルクリックでも追加できます。
レコード選択フィールドを追加
レコード選択フィールドを追加します。
レコード選択フィールドを追加すると、選択元画面が表示されて、どのデータポケットのフィールドを参照するかを設定します。データポケットを選択するとフィールドが表示されるので、選択元フィールドを設定します。
操作手順は以下です。
- フィールドのメニューから「フィールドを前に挿入」からレコード選択フィールドを追加
- 選択元画面で、「車両管理」データポケットをクリックし、「車両コード」フィールドを追加
- フィールド名を「車両コード」に変更
- データポケットを保存
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-4(約55秒:音声無し、字幕なし)
以上で「走行距離入力」データポケットが完成しました。
ミニアプリを配布してユーザーを追加
ミニアプリを使用するために配布します。
配布が完了したら、ミニアプリのユーザーを追加します。このチュートリアルでは、テンプレートのサンプルユーザーと同じように「user1」を追加します。
- 「配布」をクリックしてウィザードを進めて配布
- ユーザーを追加する画面で「user1」とパスワード、メールアドレスを入力して追加
- ミニアプリを使う画面で「完了」をクリック
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-5(約35秒:音声無し、字幕なし)
以上で配布とユーザーの追加が完了しました。
データビューアーから「車両管理」データポケットへレコードを追加
データビューアーへログインして、マスター用の「車両管理」データポケットへレコードを登録します。
例:
車両コード,車両名
Q0001,車両01
Q0002,車両02
下図はデータビューアーのレコードリストです。車両コードと車両名を登録しました。
操作手順は以下です。
- ミニアプリ編集画面へ戻り、データビューアーのリンクをクリック
- データビューアー画面からログイン
- データポケット一覧から「車両管理」データポケットをクリック
- 「作成」をクリックしてレコード情報を入力して保存
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-6(約1分:音声無し、字幕なし)
次に、Platioアプリでレコード選択フィールドを使ってみましょう。
Platioアプリから「走行距離入力」データポケットでレコード選択を使う
Platioアプリでミニアプリへログインし、「走行距離入力」データポケットの入力画面から、「車両コード」(レコード選択)フィールドで「車両管理」データポケットの車両コードを参照して選択します。
「車両管理」データポケットの車両コードを参照して選択します。
操作手順は以下です。
まず、ミニアプリのQRコードをPlatioアプリで読み取ってユーザー「user1」でログインしましょう。
- Platioアプリの「QRコードをスキャン」をタップして、表示されたQRコードを読み取り
- ミニアプリのログイン画面でサンプルユーザー名とパスワードでログイン(ここではuser1)
- 最初に表示された「車両管理」データポケットで登録したレコードを確認
- 左から右にスワイプしてデータポケット一覧を表示
- 「走行距離入力」をタップ
- 表示された入力画面で「車両コード」(レコード選択)フィールドをタップ
- 表示された「車両管理」データポケットの「車両コード」の一覧から値をタップ
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-7(約30秒:音声無し、字幕なし)
以上で、レコード選択フィールドを使って別のデータポケットの値を選択する手順を確認しました。
フィールドの初期値でレコード選択を使う
ここまで確認した手順では、あるデータポケットAから、マスターデータとする別のデータポケットBのレコードを参照して値を選択することができました。
さらに、同じレコードの別のフィールドの値も取得したい場合に、フィールドの初期値のレコード選択を使って実現することができます。
このチュートリアルの例では、「走行距離入力」データポケットの「車両コード」(レコード選択)フィールドで"Q0001"を選択した時、同じレコードの「車両名」の"車両01"を取得するようにできます。
車両コード,車両名
Q0001,車両01
Q0002,車両02
Platio Studioでフィールドの初期値にレコード選択を設定
Platio Studioでの操作手順は以下になります。
- Platio Studioで「走行距離入力」データポケット編集画面を表示
- 「車両名」フィールドのプロパティアイコンをクリック
- プロパティ画面下部にある「高度なプロパティを表示」をクリック
- 「初期値」プロパティで「レコード選択」を設定
- 続けて表示された「レコード選択フィールド」で「車両コード」をクリック
- 続けて表示された「フィールド」で「車両名」を選択(選択元データポケットに選択可能なフィールドが複数ある場合、リスト表示されます。)
- プロパティを保存して、続けてデータポケットを保存
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-8(約45秒:音声無し、字幕なし)
この修正がミニアプリに反映するために配布します。「配布」をクリックしてウィザードを進めて配布を完了します。
Platioアプリで初期値の自動設定を確認
Platio Studioで配布されたミニアプリへ更新します。
Platioアプリを開くと更新チェックされて下図のように自動更新の画面が表示される場合があります。
自動更新が表示されない場合もあります。手動での操作手順は以下になります。
- 左から右にスワイプしてデータポケット一覧を表示
- 設定アイコンをタップ
- 設定内のミニアプリの更新をタップ(「ミニアプリが更新されました」メッセージが表示されます。)
- 表示された入力画面で「車両コード」(レコード選択)フィールドをタップ
「車両コード」を選択したときに、同じ入力画面の「車両名」に、選択元レコードの「車両名」が自動で設定されました。
操作の流れを以下の動画で確認してください。
動画3-9(約20秒:音声無し、字幕なし)
このチュートリアルでは、車両コードから車両名を登録しました。例えば、商品コードから商品名、価格、サイズなど複数の情報がある場合でも同様の設定で登録できます。
今回のチュートリアルは以上です。
補足
また、このチュートリアルで「レコード管理」と「レコード作成」のデータポケットを作成しました。
これらのデータポケットのタイプについては、ガイド「データポケット」をご参照ください。