Platioアプリのレコード選択フィールドでレコード選択の操作をする代わりに、リーダーでQRコード・バーコードを読み取ったデータをマスターデータから選択して登録することができます。
また、レコード選択フィールドを使うことにより、別のフィールドで初期値を使って同じ選択元の別のフィールド値を参照できます。
利用例
在庫管理の場合に、商品に貼られたQRコードを読み取って商品IDを登録するとき、同じ選択元の商品名などを初期値を使って取得することで、マスターデータの値をまとめて登録する。
本記事では、Platioアプリでフィールドに値を入力する場合にQRコードやバーコードで読み取って一致したマスターデータの値を取得する設定と、別のフィールドの初期値でマスターデータの値を取得する設定と作成例を説明します。
レコード選択フィールドの設定
Platio Studioで、データポケットのレコード選択フィールドで「バーコードを読み取る」プロパティをオンにします。
Platioアプリでは、レコード選択フィールドに表示されたリーダーアイコンをタップして読み取りします。
別のフィールドで同じ選択元のデータを取得
別のフィールドで、高度なプロパティの「初期値」で「レコード選択」を使うと、同じ選択元(マスターデータ)のデータポケットから値を自動設定できます。
※この手順の詳細は、別のレシピ集「マスターデータから複数の値を取得して設定する」にも説明があるのでご参照ください。
※初期値について詳細は、ガイド「共通プロパティ(基本・高度なプロパティ)」の「初期値」をご参照ください。
データポケットの作成例
ここから、レコード選択フィールドのリーダーでQRコードを読み取って、マスターデータから参照した値を保存するデータポケット「在庫管理」で動作を確認します。
商品IDのQRコードを生成して商品を管理するマスターデータのデータポケット「商品リスト」と商品の在庫数を管理するデータポケット「在庫管理」を作成します。
最初に、空のミニアプリを作成します。手順はガイド「空のミニアプリを作成する」を参照してください。
「商品リスト」データポケット(マスターデータ)
「データポケットを作成」をクリックして「レコード管理」タイプを選択して「作成する」をクリックします。
テキストフィールドと画像フィールドが設定されたデータポケットが作成されます。データポケット名を変更して、画像フィールドは削除します。
テキストフィールド2個とQRコード生成フィールドを配置して、フィールド名を下図のように変更します。
※QRコード生成フィールドは、フィールドの追加画面のカテゴリー「自動化」にあります。
QRコード生成フィールドのプロパティで生成元フィールドは「商品ID」を指定します。
一覧シーンの割り当ては下図(右側)のように指定すると便利です。
作成したデータポケットを保存します。
「在庫管理」データポケット
データポケット一覧に戻って、「商品リスト」データポケットと同じ手順でデータポケットを作成します。データポケット名を変更して、画像フィールドは削除します。
テキストフィールドの前にレコード選択フィールドを追加し、追加時の選択元は「商品リスト」データポケットの「商品ID」フィールドを指定します。末尾に数値フィールドを配置して、フィールド名を下図のように変更します。
一覧シーンの割り当ては下図(右側)のように指定すると便利です。
レコード選択フィールドで、プロパティの選択元は下図のとおりです。「高度なプロパティを表示」をクリックし、「バーコードを読み取る」プロパティをオンにします。
※バーコードの種別が固定の場合、プロパティの「タイプ」を指定すると読み取る速さが向上する等スムーズに作業できるため、指定するようにしてください。
次に、「商品名」フィールドのプロパティで「高度なプロパティを表示」をクリックし、「初期値」プロパティで「レコード選択」を選択し、続けて「レコード選択フィールド」で「商品ID」、「フィールド」で「商品名」を選択します。
作成手順は以上です。データポケットを保存し、ミニアプリを配布してユーザーを登録します。
データビューアー
データビューアーへログインします。「商品リスト」データポケットへ商品情報を登録します。この例では以下のようなCSVをインポートし、インポート完了後にQRコードが自動で生成されます。
※QRコードが表示されない場合は、ブラウザの画面を再読み込みしてください。
CSVファイルの内容
データビューアー画面
Platioアプリ
次に、Platioアプリへログインします。
「在庫管理」データポケットを表示すると一覧シーンが表示されます。右下の「+」アイコンをタップして新規シーンを表示します。
「商品ID」レコード選択フィールドのリーダーアイコンをタップします。
リーダーが起動されます。
商品IDのQRコードを読み取ると「商品リスト」データポケットから参照した値が設定されます。また、「商品名」フィールドに初期値が自動で設定されたことを確認できます。
読み取ったQRコードの値が、選択元データポケットの選択元フィールド(この例では、「商品リスト」データポケットの「商品ID」)に存在しない場合、下図のようにメッセージ「参照先のレコードが見つかりません」が表示されます。
このように、参照したいレコード選択元が多数の場合にQRコードやバーコードを活用すると、リーダーで読み取ることにより素早く設定することができます。
以上で、説明は終わりです。