目次
ここでは、工場4S活動チェックリストテンプレートを利用して、ASTERIA WarpのPlatioNotificationコンポーネントを使用して、Platioミニアプリのユーザーにプッシュ通知を送るフローを作成する手順を説明します。
処理の流れ
工場4S活動チェックリストテンプレートは、担当するユーザーがチェックリストを記入して登録し、マネージャーのユーザーが登録したチェックリストを確認したら確認スイッチをオンにして登録します。 ここでは、登録済みのチェックリストのレコードをASTERIA WarpのPlatioGetコンポーネントで取得し、PlatioNotificationコンポーネントでマネージャーにプッシュ通知を送信する手順を説明します。
事前準備
ミニアプリのユーザーの確認
工場4S活動チェックリストテンプレートでサンプルユーザーを設定すると、下記のユーザーが登録されます。
- user1
- user2(マネージャー)
準備として以下の操作を行います。
・PlatioStudioの管理メニューの「ユーザー」からuser2(管理者)の「APIでのアクセスを許可する」にチェックを入れる。
・開発者向け情報からAPIトークンを取得して、ASTERIA WarpでPlatioコネクションを作成する。
※手順はレシピ集「[[ASTERIA Warp]Platioコンポーネントでのデータ連携:概要と事前準備]」を参照してください。
プッシュ通知機能を有効にする
Platio Studioにて、作成したミニアプリの「設定」を押し、「プッシュ通知を有効にする」のチェックボックスをマークして保存します。
ヒントPlatioは、各ミニアプリごとにプッシュ通知の有効・無効の設定が可能です。上記のキャプチャ(ミニアプリの設定画面)の「プッシュ通知を有効にする」のチェックボックスが「オン」の場合、ユーザーの管理者がデータビューアーからPlatioアプリを使用中のユーザーにプッシュ通知が送ることができるようになります。「オフ」の場合、プッシュ通知を送る操作が無効になります。 今回の場合、PlatioAPIを使用してPlatioアプリを使用しているユーザーにプッシュ通知を送ります。そのため、この設定がオンになっていないと「Platio APIがエラーを返しました[このアプリケーションではプッシュ通知が有効になっていません]」というエラーが発生します。 |
フィールドを追加する
Platio Studioで4S活動チェックリストデータポケットを開き、「ユーザー」フィールドにある「▼」ボタンをクリックして「フィールドを後ろに挿入」を選択する。
新たにユーザーフィールドを追加して、以下のように名前を「マネージャー」に変更します。また「必須」のチェックボックスにマークをして、必須項目に設定します。
ミニアプリの再配布
ここまでで、工場4S活動チェックリストテンプレートにいくつかの修正を加えました。
これらの設定をミニアプリに反映するためにPlatio Studioのデータポケットにある「保存」ボタンをクリックします。保存をすると、メニュー欄の上部にある「配布」ボタンがオレンジになるので、そこをクリックしてミニアプリを配布しましょう。
「工場4S活動チェックリスト」ミニアプリの説明
動作
このミニアプリの動作は、以下の流れです。
- user1が4S活動チェックリストデータポケットでレコードを新規作成する。
- ASTERIA Warpのフローを実行する。
- プッシュ通知がuser2(マネージャー)に送られる。
「4S活動チェックリスト」データポケット
フィールドは以下になります。
"確認日時","ユーザー","マネージャー","整理1","整理2","整理3","整理4","整理スコア","整頓1","整頓2","整頓3","整頓4","整頓スコア","清掃1","清掃2","清掃3","清掃4","清掃スコア","清潔1","清潔2","清潔3","清潔4","清潔スコア","管理者","管理者の確認","管理者総評"
「ユーザー」はユーザーフィールドです。今回、ASTERIA Warpでこのユーザーを参照して、プッシュ通知の本文に埋め込みます。
「マネージャー」も同様にユーザーフィールドを使用しています。今回、ASTERIA Warpでプッシュ通知を送る相手として使用します。
ヒントユーザーフィールドに任意のユーザーを登録する際には注意点があります。ユーザーフィールドに登録する任意のユーザーは、事前にPlatio Studioでミニアプリのユーザーとして登録していて、かつ有効な状態でないとフィールドに登録できません。 以下のキャプチャでは、user3はPlatio Studioに登録されていますが、状態が無効になっています。この場合、user3はミニアプリへログインできず利用できません。 Platio Studioのユーザーの詳細については、Platio Studioガイドのユーザーをご参照ください。 |
4S活動チェックリストのレコードを作成
では、user1のアカウントで端末のPlatioアプリにログインして、4S活動チェックリストデータポケットを開きます。そこでレコードの新規作成を行っていきましょう。
この時点で確認日時、ユーザーは自動で入力されています。つぎに、「マネージャー」フィールドにuser2を選択します。その他のチェック項目は適当な内容で入力します。
最後に「✓」ボタンを押します。これでレコードの登録が完了しました。
フローを作成する
フローデザイナーへログインし、下記の手順で、PlatioGetコンポーネント、Mapperコンポーネント、PlatioNotificationコンポーネントを配置してプッシュ通知を送信するフローを作成します。
※プロジェクト、Platioコネクションは作成済みです。
コンポーネントを配置
コネクションペインからPlatioコネクションをドラッグ&ドロップし、PlatioGetコンポーネントを選択して配置します。プロパティ「コネクション名」の設定を省略できます。
つぎに、Mapperコンポーネントを配置します。
コネクションペインからPlatioコネクションをドラッグ&ドロップし、PlatioNotificationコンポーネントを選択して配置します。プロパティ「コネクション名」の設定を省略できます。
最後にEndコンポーネントを配置します。
ストリームを定義
PlatioGetコンポーネントをダブルクリックしてビルダーを起動します。左に表示されたデータポケット「4S活動チェックリスト」をクリックします。
フィールド定義が表示されるので、「ユーザー name」フィールドと「マネージャー name」フィールドのチェックを「オン」にします。「保存」をクリックして、設定は完了です。
ここからはPlatioGetコンポーネントで取得したユーザー名をPlatioNotificationコンポーネントのプッシュ通知の本文で使用するための準備を行っていきましょう。
まず、「ユーザー」というフロー変数を設定します。
Mapperコンポーネントをダブルクリックで開き、左にある入力ストリーム(PlatioGetコンポーネント)の「ユーザー name」フィールドの値を、右にある出力ストリーム(PlatioNotificationコンポーネント)のフロー変数「ユーザー」に接続します。
これでPlatioNotificationコンポーネントの本文で参照する準備が整いました。
ここからは、PlatioNotificationコンポーネントの設定を行いましょう。
PlatioNotificationコンポーネントの基本プロパティを見ると、以下のキャプチャのようになっています。「通知の本文」プロパティの右端に「歯車マーク」があるので、クリックしてプロパティ式の編集画面を開きます。
フロー変数のプロパティ式を設定するためには以下の手順が必要です。
- プロパティ式パレットで「flow」をダブルクリックする。
- 定義済みの変数名の一覧が表示される。
- 変数名一覧から参照したい変数名「ユーザー」をダブルクリックする。
- 以下のキャプチのように右の編集テキストボックスにプロパティ式が記述される。
このまま画面のまま、プッシュ通知の本文にしたい内容を記述します。「保存」をクリックしてプッシュ通知の本文の設定が完了しました。
プロパティ式についての詳細な説明は以下のサイトをご参照ください。
・フローサービスマニュアル>「プロパティをプロパティ式で指定する」
続いて、PlatioNotificationコンポーネントの基本プロパティに戻り、プッシュ通知のタイトルに「4Sチェックリストの提出」と入力します。
最後に、プッシュ通知を送るユーザーを選択します。
PlatioNotificationコンポーネントをダブルクリックでPlatioビルダーを起動して通知先のユーザーを選択する方法もありますが、今回はMapperコンポーネントを使って、プッシュ通知を送るユーザーを設定します。Mapperコンポーネントを開き、PlatioGetコンポーネントでPlatioから取得してきた「マネージャー name」フィールドの値をPlatioNotificationコンポーネントのユーザープロパティに接続します。
Mapperコンポーネントを閉じて、フローを保存します。
これでフローの作成が完了しました!
フローを実行する
上部メニューの「実行」をクリックして表示された画面で「実行」をクリックし、フローを実行します。正常に終了したことを確認します。
プッシュ通知を確認する
user2の端末が画面オフの場合、以下のようにプッシュ通知を確認できました。
user2でログインしたPlatioアプリを開いている時は、以下のような通知を確認できました。
ヒントフローを実行しした後にPlatioアプリの端末にプッシュ通知が届かなかった場合、以下のような原因が挙げられます。
以下の記事を参照して、Platio StudioとPlatioアプリで設定を確認してください。 ・Platioヘルプセンター「プッシュ通知がPlatioアプリの端末に届きません」 |
APIリクエスト回数を確認する
Platio Studioの開発者向け情報でAPIリクエスト回数を参照できます。
Platio Studioにログインし、ミニアプリの右メニュー「開発者向け情報」をクリックします。以下のように1時間内の実行されたAPIのリクエスト回数を確認できます。
また、一定時間内に使用できるリクエストの回数には、いくつかの制限があるため、登録するレコード回数が多い時にはリクエスト回数に注意が必要です。
リクエスト回数について詳しくは、Platio開発者ドキュメントの「Platio API プログラミングガイド」の「制限」を参照してください。
PlatioGetコンポーネントでのリクエスト回数の仕様については、コンポーネントガイドの「Platio APIリクエスト回数」の項を参照してください。