PlatioとASTERIA Warpを連携してフローを実行する際にエラーメッセージが出力され、フローが異常終了する場合があります。そのような場合には以下の方法を参考にしてエラーの詳細情報を確認することができます。
(1) ASTERIA Warpでエラー処理フローを設定する
ASTERIA Warpでは処理の続行が不可能な場合や、失敗した場合にエラーが発生します。各コンポーネントおよびフローにはエラー処理プロパティがあり、エラーが発生した場合の「後処理」を指定できます。「エラー詳細」などのシステム変数を使用することで、エラーの詳細情報を取得することも可能です。
システム変数の設定方法
システム変数を参照するには、システム変数を有効にするフローを開いた状態で、フローデザイナーウィンドウのツールバーにある「システム変数」アイコン、もしくは編集メニューの「システム変数」をクリックします。
表示される「システム変数の選択」ダイアログで、使用したい変数にチェックマークを付け、「OK」をクリックしてダイアログを閉じます。
エラー処理フローの作成例
ここではエラーが発生した時にシステム変数の情報をテキストファイルに出力するエラー処理フローを作成し、エラー処理プロパティに設定する例を説明します。今回は以下のようなフローを作成します。
(1) Main.xfp : フローの実行中にエラーが発生した場合に設定したエラー処理フローを実行。
(2) Error.xfp : システム変数の情報をテキストファイルに出力。
先に(2)のフローを作成します。まずMapperとFilePutの各コンポーネントを配置します。FilePutコンポーネントのファイルパスには詳細情報を出力するファイルパス(今回はerror.txt)を指定します。
マッパーを開き、Concatenate関数を配置して区切り文字プロパティに「,(半角カンマ)」を指定します。続いてシステム変数をまとめて出力ストリームにセットします。
次に(1)のフローを準備します。エラー処理フローには(2)で作成したエラーの詳細を出力するフロー(Error.Flow1)を設定します。
上記の場合、メインフローであるMain.Flow1のPlatioDeleteコンポーネントの実行中にエラーが発生するとエラー処理フローのError.Flow1が実行され、以下のようにエラーメッセージの詳細情報を確認することができます。
※エラー処理フローは、フローのプロパティで設定することもできます。コンポーネントとフローの両方に設定した場合、コンポーネントの設定が優先されます。
補足
- ASTERIA Warpのコンポーネントリファレンスからシステム変数のエラーコードからエラーのタイプ(種別)を把握できます。各コンポーネントの「■エラー処理」の箇所をご確認ください。
- Platio側のエラーコードはPlatio APIエラーをご参照ください。
(2) Platio Studioでユーザー活動ログを有効にする
Platio Studioでユーザー活動ログを有効にすると、Platioアプリ、データビューアー、PlatioAPIでどのユーザーがいつ何をしたかをログに記録することができます。ユーザー活動ログ機能は初期設定では無効になっています。ユーザー活動ログを使用する場合には、Platioのミニアプリごとに機能を有効にする必要があります。利用方法はPlatio Studioガイドのユーザー活動ログをご参照ください。
この機能を有効にした場合、最大で6ヶ月分のログが保持されます。なお、無効の状態の間の活動は記録されません。
(3)処理ログを参照する
Platio Studioの管理メニューの「処理ログ」からミニアプリ単位で内部タスク処理のログを確認できます。ログは2週間保持されます。詳細については、処理ログの記事をあわせてご参照ください。
内部タスクとは、メール送信やプッシュ通知などの一部フィールドの処理をPlatioのサーバー内で処理を行うことです。一定時間内に実行できる内部タスクの回数には、タイプごとに以下のような制限があります。これらの制限はミニアプリ単位で適用され、同じタイプの内部タスクの実行回数が制限を越えるとエラーになります。
タイプ |
Standard, Premiumエディション | Enterpriseエディション |
自動化 | 2,000回/1時間 | 4,000回/1時間 |
集計 | 2,000回/1時間 |
4,000回/1時間 |
※内部タスクについては、Platio開発者ドキュメント「内部タスク」を参照してください。